UDPのconnect()は何も送らず、getsockname()で自分のIPが分かる

Wi-Fi、VPN、コンテナのブリッジがあるマシンにはアドレスが複数あり、ホスト名の解決では間違ったものが返ることがあります。UDPソケットを宛先にconnectすると、カーネルがその宛先に使う送信元アドレスを決め、getsockname()でパケットを1つも送らずに読み出せます。Linuxで3つのインターフェースを使って確かめ、5つの宛先に対して5つの答えが得られ、IPv4とARPのフレームは流れませんでした。

2026年10月5日 | 9 min

HTTP/2で1本がタイムアウトしたら、閉じるのは接続ではなくストリーム

たくさんのリクエストを同時に流している1本の接続で、1つのリクエストの期限が来たとき、接続ごと閉じるべきか、そのリクエストだけを閉じるべきか。小さなNodeの実験では、HTTP/2のセッションを閉じると無関係な2本が失敗し、ストリームだけをキャンセルすると同じTCP接続のまま2本とも完了しました。ただし、TCPの1パケットの遅れは接続上の全ストリームを止めます。その場合に接続の生死を確かめる方法として、PINGを使った確認も試します。

2026年9月8日 | 17 min

bufferedAmountを待っても守れるのは送信側だけで、遅い受信側は守れない

WebSocketのsend()は待ってくれず、bufferedAmountが見ているのは自分のプロセスの中の待ち行列だけです。小さな実験では、bufferedAmountが減るのを待ってから送る送信側でも、受信側のメモリには、400件のほぼ全部が溜まりました。受信側が処理済みを返す「クレジット窓」(8件)なら、溜まるのは8件で止まりました。send()、bufferedAmount、メッセージサイズ、バックプレッシャーについてよくある4つの思い込みを実際に試し、使い分けの表にまとめます。

2026年9月6日 | 14 min

write() を2回呼ぶだけで、TCPが40ms止まる

ヘッダーと本文を小さな write() 2回に分けて送り、返事を待つと、CPUもネットワークも空いているのに、1往復ごとに約40ms止まることがあります。Nagleアルゴリズムも遅延ACKも、単体では正しい仕様です。2つが組み合わさると、タイマーが切れるまで互いに待ち合ってしまいます。この記事では、停止を予想し、50行のスクリプトで再現し、パケットトレースで確かめ、4つの対処を比べます。

2026年9月1日 | 13 min

死んだTCPの相手に気づくまで、書く側は約15分、読むだけの側は無期限

TCP は、相手がいなくなったことを教えてくれません。読み取り側は永遠にブロックし、書き込み側は十数分も再送を続け、SO_KEEPALIVE は未確認のデータがあるあいだ何もしません。この記事では、root 不要の1ファイルの Linux 実験環境を作り、何もしない、keepalive、TCP_USER_TIMEOUT、アプリケーションのハートビートという順に仕組みを積み上げて、気づくまでの時間を測ります。NAT と RFC がどこに関わるかも整理します。

2026年8月23日 | 19 min

トークンが切れても生き続けるWebSocketを、どう扱うか

101 レスポンスのあと、どのリクエストにも認証情報は載りません。サーバーが覚えているのは証拠ではなく判定結果だけです。1つのトークンをブラウザのハンドシェイクから追いかけ、ページから何が見えて何が見えないかを確かめたうえで、再接続・帯域内(in-band)・帯域外(out-of-band)の3つの更新方法を、動くサーバーとテストとヘッドレス Chrome の確認つきで比べます。

2026年8月21日 | 17 min

NAT の向こうでエージェントを常駐させる

NAT 配下の常駐エージェントを、外向き接続・独立した生存確認・必要時の SSH セッションで設計する方法を説明します。

2026年8月3日 | 16 min